首から左肩、腕の痛みを訴えて来院される。
約一年前から発症し、整形外科では「頸椎ヘルニア」と診断され、主に痛み止めの薬やブロック注射などで症状の改善を図っていたとのこと。
夜も寝られないほどの痛みになる期間も多くあり、また発症から薬漬けの毎日が不安になり、何かしら改善につながればと整骨院を受診された。
○初診時症状
頸椎に可動域制限があり、左回旋、側屈で痛みあり。肩関節と肩甲骨周囲の可動域も悪く、ベッドにうつぶせや仰向けで寝ることが出来ない。左手握力低下もみられた。
○治療
横向きでの施術からスタート。頸椎周辺は施術せず、腰部、臀部、脊柱起立筋に徒手治療を施す。頸椎部に大き目の枕を敷くと仰向けになれたので、腹部(主に腹直筋と腸腰筋)にも施術し、身体全体の過緊張を和らげ、姿勢改善に導いた。一ヶ月に二回の治療を四カ月継続する。
○経過
毎回、施術後の反応が違い、痛みが増したり腰部に痛みが出たりと、治療の匙加減が難しくはあったが、根気よく通院してもらった。
施術開始から二カ月ほど経過した頃から、痛みのレベルが下がったので、痛み止めのお薬が必要無くなった。
治療開始から三カ月を過ぎたころから日常生活に支障が無くなり、軽いストレッチやウォーキングが出来るようになった。
○終わりに
頸椎ヘルニアが発症して一年、かなり苦しい毎日を耐えて過ごされ、心身とも疲れておられたところ、整骨院での筋肉治療が効果を発揮した一例と思われた。患者さんといろいろコミュニケーションすることで、改善の手がかりが見えてくると改めて実感した。長期間服用したお薬(患者さんは再発する不安の方が強かった)を止めたころから症状が改善されたことも興味深かった。この経験を今後の治療で生かしていきたいと思う。