慢性腰痛 40代男性 自営業

長時間、車を運転した後から腰痛が悪化し来院される。

座位での痛みがひどくて、デスクワークや運転が困難であり、夜間痛で一睡もできないとのこと。

○初診時

腰椎部から臀部にかけての緊張が強く、ベッドに横たわることすら困難であった。右側の股関節から下肢にしびれるような痛みを訴える。

○治療

まずは臀部の過緊張を柔らげ、次に脊柱起立筋に徒手治療を施した。

2週間経過した頃から寝返りが出来るようにはなるも、引き続き座位姿勢では痛みがあった。

その後もストレッチなどを取り入れながら根気よく治療を継続し、4週間後には1時間程度なら運転やデスクワークが可能となった。

○考察

患者は学生時代はスポーツ選手で日々トレーニングをしていたが、社会人になり仕事の忙しさとストレスから、体重が30キロ増加していた。

最近になって循環器系の病気を発症し、体調面の不安を感じていたところ慢性的にあった腰痛が悪化したとのことだった。

現在も治療は継続中で経過は良好となりつつあるので、今後は身体のバランスを整え運動指導をしながら、健康で動きやすい身体づくりが出来るようにサポートしていきたい。

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自律神経失調症 60代男性 自営業

以前から通院されておられる患者さんで、二年前から原因不明の不調に悩まされ、整骨院で東洋医学的なアプローチを試してみたいと来院される。

症状はいわゆる不定愁訴で、食欲がなく食べられずで体重が65キロから10キロも減り、仕事は午前中なんとか出勤するもほとんど手に付かない状態でになり、人と接することもできなかった。病院で色々調べてみたものの診断がつかなかった。

○整骨院での治療

患者さんがその日に訴える症状にあわせて徒手にて施術を行う。肩こり、腰から足のしびれ、肘の痛み、頭痛、手足の冷え、倦怠感等、つらい日々が続く中、週一回の通院時に出来る限りの対応をした。お灸をしてみたいとの要望があったので治療後に善意でお灸も試したりした。

○経過

発症から半年経過した頃の体調が一番ひどかったが、1年経過後から食事が少しずつ可能になる。2年間は人ごみや大人数での会食などは敬遠しながら回復を図った。発症から3年目に入りようやく体重は元に戻り、軽い運動(ゴルフ練習など)は可能となった。不定愁訴も改善しつつある。

○終わりに

自律神経の乱れは原因がわからず突然起こることがあり、症状の程度ひどくなると日常生活を普通に送れなくなり、また回復のめどが見当たらないので治癒までの過程をどのように過ごすか大変難しい。医学的な診断があいまいなので、今回のように整骨院でケアをしながら日々を過ごすことも有効であったと思われる。今後も色々なケースに対応できるよう経験と知識を蓄えて行きながら診療していきたい。

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腰椎椎間板ヘルニア 30代男性 会社員

インフルエンザにかかり数日間療養後、回復したので、ふとんを押入れに上げようとした際に腰を負傷する。当初、いわゆる「ぎっくり腰」と思い整骨院に来院された。一人で歩けないほど腰の痛みがひどかったので、骨盤整復後はひとまず自宅での安静を指示する。

一週間ほどで腰の痛みは軽減しつつあったが、左臀部から下肢にかけてのしびれがひどく、学生時代に腰椎ヘルニアを発症した経験と同じ症状だったため自宅から近くの整形外科を受診。腰椎椎間板ヘルニアの診断を受ける。

幸いにも職場の理解が得られたので、当面は整形外科を受診しながら自宅療養で経過観察することになった。

○経過

整形外科では投薬及び硬膜外ブロック注射を受ける。発症から一ヶ月ほどでようやく一人で通院できる程度には回復するも、座位姿勢での痛みとしびれが残存。整骨院では徒手治療で臀部や体幹部、ハムストリングスなどの血流改善と筋緊張改善を図った。

発症から二カ月で座位、立位ともに可能となったため、電車通勤とデスクワーク(当面は定時退社)が可能となった。

○所感

腰椎ヘルニアが悪化した症例は過去にも経験があり、基本的には整形外科での管理となるので、整骨院で対処できる範囲は限定されることが多い。激痛で患者のメンタル面が不安定になったとき、必ず治癒が訪れることを信じて治療に取り組めるようサポートすることが大切だと感じた。経過が長くなると周囲から様々な意見が出るので、手術するかどうかの選択も含めて患者に寄り添い最善を尽くすことが整骨院での役割だと感じた。

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下垂足 70代男性 舞台芸術演者

右足のつま先をひきずる歩様があり、ちょっとした段差でつまづいたり、スリッパを履いて歩くと脱げそうになっていた。痛みやしびれは無く、筋力低下も無かったので数年間気にせず日常生活を送っていたが、今後のことを考え整形外科を紹介、受診することになった。

○紹介先にて

まずは電話連絡で病院に相談した際、地域連携担当者から脳神経内科を受診するよう勧められ紹介状を作成、診察日を予約した。受診日当日は患者さんに同行し診察を受ける。

医師による神経学的なテストや徒手検査、歩様観察をされる。

結論から言うと、特に異常所見が無く、筋力をつけましょうとの話だけで診察を終えた。年齢から考えると普通とのことで、患者さんは納得、一安心されていた。

○今後の対応

筋力低下はそれほど影響しておらず、トレーニングなどで改善するとは考えにくいため、これまでと同じようにテーピングやサポーターなどで対応しながら、経過観察していきたいと思う。

整骨院で対応できるケースかどうか見極めが難しい際には積極的に医科の受診が必要だと改めて感じた。これからも患者さんとの信頼関係を築きながら運営していきたい。

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肩の痛み、しびれ 50代男性 会社役員

首から左肩、腕の痛みを訴えて来院される。

約一年前から発症し、整形外科では「頸椎ヘルニア」と診断され、主に痛み止めの薬やブロック注射などで症状の改善を図っていたとのこと。

夜も寝られないほどの痛みになる期間も多くあり、また発症から薬漬けの毎日が不安になり、何かしら改善につながればと整骨院を受診された。

○初診時症状

頸椎に可動域制限があり、左回旋、側屈で痛みあり。肩関節と肩甲骨周囲の可動域も悪く、ベッドにうつぶせや仰向けで寝ることが出来ない。左手握力低下もみられた。

○治療

横向きでの施術からスタート。頸椎周辺は施術せず、腰部、臀部、脊柱起立筋に徒手治療を施す。頸椎部に大き目の枕を敷くと仰向けになれたので、腹部(主に腹直筋と腸腰筋)にも施術し、身体全体の過緊張を和らげ、姿勢改善に導いた。一ヶ月に二回の治療を四カ月継続する。

○経過

毎回、施術後の反応が違い、痛みが増したり腰部に痛みが出たりと、治療の匙加減が難しくはあったが、根気よく通院してもらった。

施術開始から二カ月ほど経過した頃から、痛みのレベルが下がったので、痛み止めのお薬が必要無くなった。

治療開始から三カ月を過ぎたころから日常生活に支障が無くなり、軽いストレッチやウォーキングが出来るようになった。

○終わりに

頸椎ヘルニアが発症して一年、かなり苦しい毎日を耐えて過ごされ、心身とも疲れておられたところ、整骨院での筋肉治療が効果を発揮した一例と思われた。患者さんといろいろコミュニケーションすることで、改善の手がかりが見えてくると改めて実感した。長期間服用したお薬(患者さんは再発する不安の方が強かった)を止めたころから症状が改善されたことも興味深かった。この経験を今後の治療で生かしていきたいと思う。

 

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