左ひじの痛みを訴えて来院された50代主婦の方で、
ゴルフ歴は2年ほど、
子育ても一段落して最近一層ゴルフ熱が高まった矢先に肘痛が発生。とにかく早期回復したいとのことであった。
一般的にゴルフ肘といわれるものは、肘の内側に発生するものをいうが、今回のケースは肘の外側に痛みが発生しており、いわゆるテニス肘にあたるものである。
実際は右利きの人がテニスをして、バックハンドで打つ際に肘の外側を痛めるケースが多いためにそう分類されたと思われるが、
ゴルフの場合は両手でクラブを握っているので、右利きの人がスイングした際は、右ひじの内側か左ひじの外側を痛めるケースが多い。
いずれにせよ、損傷した際の動作を分析し痛めた筋肉を特定しながら治療することになるので、今回の症例はあえてゴルフ肘とした次第である。
○症状
左手でゴルフクラブを握った際に、手首を動かすいわゆるコックの動き(フライパンを動かすのと同じ動き)で肘の外側に痛みがある。
前腕外側の筋肉に張りと熱感がある。
痛みで肘を伸ばしきることが出来ない。
○治療
徒手で肘の動きにかかわる筋群を治療し、
同時に腰部から股関節周囲、背部から肩甲骨周囲もセットで治療する。
○経過
10日間計4回の治療でゴルフクラブの重みを支えられるほどに回復した。
今後は練習量を調整したり、無理のないスイングを習得することが大切だと思われる。