胸郭の外傷(肋骨骨折):10代女性 学生(朝鮮舞踊クラブ)

大阪で開催される舞踊全国大会に参加するため、関東から来られた高校三年生の症例。

◆主訴

約4週間前、踊りの最中に人同士で接触した際転倒。右の胸部を強打した際に負傷。
整形外科を受診して、右肋骨骨折と診断される。
しばらく安静に過ごし、順調に回復していたが、負傷後2週間して再び踊り始めたところ、激しい痛みが起こる。
再度病院での診察で、初診時にレントゲンに写らなかった骨折も見つかり、それが痛みの原因と言われる。

大会まで残り2週間しか無く休めないので、何とか痛みに耐えながら練習に参加していたが、無理をし過ぎた事で大会直前に痛みが増悪し、本番1日前に来院された。

◆症状

右第7.8肋骨前外側部に圧痛があり、右上肢を挙上する際に痛みあり。
体幹を前後屈する際にも痛み、運動時の呼吸で痛みが憎悪。

◆治療

肋骨の動きをサポートするため患部にテーピングを施した。
伸縮性のあるテープを使用。
肋骨全体を包み込むようように、体の前から後ろに向けてテーピングでサポート。
患部を適度に圧迫しつつ、呼吸しやすい程度にテープの伸縮性を調整。

テーピングの効果により、上肢挙上時の痛みは軽減し、肋骨が適度にサポートされたことで安心感を得られた。

◆翌日からの経過

関東から来られた為、直接来院することが出来なかったので、その後の経過については伝言で聞くことになった。

「テーピングをした翌日、舞台上では何とか踊りきることが出来ました。しかし幕が下り、舞台袖に戻ったところで一気に激痛が起こりしばらく動けず倒れてしまいました。家族やチームメイトも心配して大変でしたが、数時間後、宿舎に戻って安静に過ごし睡眠も取れたせいか、激しい痛みは徐々におさまり、無事に大会を終えて帰ることが出来ました。」

高校三年生最後の大会、団体の演技で自分の役目を果たせたことが何よりだった。ケガの治療は地元に帰って継続することになり、治療を終了した。

◆終わりに

今回は治療というよりは応急処置に過ぎず、テーピングによりある程度は痛みが軽減されたが、原則は安静加療が必要です。
それを承知いただいた上で、リスク管理が出来る状況だと判断し処置を施しました。

舞台本番で、最後まで踊ったあとに激しい痛みが出たことについては、朝鮮舞踊は腕を上げたり体を反らしたりする動きが多く、また集団で動き回るため最後は息も上がるので、再び炎症が広がった為と思われました。
肋骨骨折に併発する気胸や血胸(肋膜に空気や血がたまり肺を圧迫して酸素摂取量が減る)を心配したが、そこまで至らず幸いでした。

肋骨の損傷は色んなケースがあり、損傷の程度を見極めて適切な患者指導が出来るかが重要です。
もっとも注意することは、負傷後2週間ぐらいで痛みが治まっても、完治しておらず再負傷するケースです。
肋骨部は完全に固定することが出来ないので、最低でも4週間は無理をせず安静にしなければなりません。

症例で多いのは、コンタクトスポーツ(ラグビーや空手など)での負傷がもっとも多いようです。
日常では、咳が続いて骨折するケース、風呂の浴槽を洗う際に負傷するケース、ゴルフのスイング中に負傷するケースなど様々な原因で負傷されます。

肋骨骨折は軽度であれば、テーピング固定などで自然治癒しますが、重度になれば呼吸にまで影響することもあるので、胸を打って痛みが続くようなら医療機関を受診することをお勧めします。

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